“見た目”と“快適性”で選ばれる — 世代ごとの違いに応えるユニフォーム
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フォーク株式会社 製品企画開発顧問
篠崎 彰大 氏
2007年に株式会社ワコール人間科学研究開発センター(旧、ワコール人間科学研究所)所長として、フォーク株式会社と女性向け白衣「ワコールHI コレクション」の共同開発をリード。現在は、データに基づく商品企画や、製造ノウハウに関する豊富な知見から、フォーク株式会社 製品企画開発顧問として様々なアドバイスを行う。
目 次
医療チームは20代から60代まで幅広い年齢層で構成され、体型や体質、肌の色なども一人ひとり異なります。一方で、着用するユニフォームはたった1つです。だからユニフォームは、どの年代の看護師にとっても快適で、医療業務に集中しやすいものであることが求められます。見た目、着心地、丈夫さのすべてにおいて幅広い世代が満足できるものでなければいけません。本コンテンツでは、ユニフォーム選びに役立つエイジング(加齢による変化)の基礎知識をご紹介します。
年齢による体型変化と見た目の印象
年齢が高くなるにつれて、体型は少しずつ変化していきます。
株式会社ワコールの研究によると、20歳代女性は体型のばらつきが比較的小さい一方、50歳代女性では体型の個人差が大きいことが発表されています。つまり、50歳になっても20代の体型を維持している女性がいる反面、70代に近い体型に変化している女性も存在するのです。

画像:左から「20代平均体型」「40代平均体型」
医療チームのメンバーにこのような体型差があっても、チームの全員が着用できるように幅広いサイズ展開を行い、同じサイズ内でも、年齢による体型差が大きい部分にゆとりをしっかりとったり、ストレッチ性を持たせたりして動きやすく、見た目にも各人が若々しくてハツラツとして見えるようなシルエット作りを行っています。
だからチームでユニフォームを選ぶ際は、チーム内の年齢の高い女性から低い女性まで試着し、誰もが快適だと感じるユニフォームを選ぶようにしましょう。
年齢による身体機能の変化と動きやすさ
年齢を重ねるにつれて、身体の可動域は徐々に小さくなる傾向があります。
特に50代以降では、肩まわりの可動域が小さくなり、かぶりタイプのユニフォームを着脱するときに苦労する人が増えます。

このような可動域の減少に対応できる製品として背中の部分にニットを採用したユニフォームがあります。
肩から背中にかけて生地が良く伸びてくれるので着脱しやすく、あわせて通気性も大幅に向上するので、涼しく、汗をかいてもすぐに乾くので冷えのぼせの心配がなくなります。さらにジップで前開きのタイプもあるので、体の柔軟性が低いメンバーでも快適に仕事ができます。
年齢による暑さ・寒さの感じ方の変化と快適性
| 項目 | 20代の女性 | 50代の女性 |
| 主な傾向 | 暑がり (代謝が活発なため) | 冷えのぼせ (寒暖の差が激しい) |
| 筋肉量 | 生涯のピーク | 20代比で約20%減少 |
| 基礎代謝 | 高い (約1,130Kcal/日) | 低下 (約1,100~1,120Kcal/日) |
| ホルモンの影響 | 性周期(生理前)に少し火照る程度 | 高齢期による自室神経の乱れが顕著 |
| 体温調節 | スムーズ (汗で効率よく放熱できる) | 不安定 (汗が止まらない、または冷える) |
メンバーには暑がりの人から寒がりの人まで様々存在しますが、その背景には加齢による身体機能の変化も関係しています。基礎代謝や筋肉量の低下、ホルモンバランスの劇的な変化のため、同じ「暑がり」「寒がり」であっても、20代と50代では汗のかき方や体温調節の特徴が異ってきます。
閉経前後の年齢である50歳を過ぎると、女性ホルモンの分泌が激減します。その結果体温調節機能が混乱し室温に関係なく急に汗をかく「ホットフラッシュ」と、その後汗が引いて寒気が出る「冷えのぼせ」を繰り返すようになります。
このような、メンバー内の温熱感覚のばらつきに対応するため、ユニフォームだけでなく、インナーウェアを活用した温度調節も重要になります。近年の医療用ユニフォームには、通気性や吸汗速乾性に配慮した素材を採用したものや、インナーとの組み合わせを考慮した設計のものも見られます。
こうした工夫により、さまざまな年代や個人の特性に合わせて快適に着用しやすくなっています。

まとめ
医療現場では、さまざまな年代のスタッフが同じユニフォームを着用します。
そのためユニフォームを選定する際には、一部の人にとっての着心地やデザインだけでなく、幅広い世代にとって快適であるかという視点も大切にしていただきたいと思います。

社会医療法人 志仁会 三島中央病院の皆さん [採用事例の取材ページ]
世代ごとの身体的な変化や感じ方の違いを理解し、多様なスタッフが心地よく働けるユニフォームを選ぶことが、より良い職場環境づくりにつながります。



