市立青梅総合医療センター
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ユニフォームの色分けで、勤務者を明確にして残業時間の削減を目指す
2023年に新病院が開院
市立青梅総合医療センターは、東京の西多摩医療圏にある高度急性期病院です。隣接する埼玉県や山梨県からも多くの患者さんが来院します。
医療園の中で唯一、三次救急の施設を有する公的な総合病院で、24時間365日、重症度に関わらず患者さんを受け入れています。小児・周産期の救急は医療圏で唯一の受け入れです。
また、救急だけではなく、地域がん診療拠点病院や地域医療支援病院、東京都災害拠点病院の施設認定を受けるなど、幅広い医療を担っています。
2023年11月に新病院が開院しました。従来に比べ、オープンスペースを増やし、居室(4床室)ごとのトイレの設置や個室を増やしたほか、さまざまな感染症に対応できる設備があります。
2025年度には精神科病棟の移転と緩和ケア病棟の新規開設を予定。2027年のグランドオープンに向けて、職員の採用と定着に力を入れています。安心・安全な医療に努め、この病院に来てよかった、この病院で働いていてよかったと感じられる病院を目指します。
日勤、夜勤のスクラブカラーを分ける
市立青梅総合医療センターでは、新病院の開設に合わせて、職員のユニフォームをリニューアルしました。現場の職員の希望を聞き取りながら、約1年かけてジップスクラブを選びました。職種ごとにスクラブのカラーを統一し、職員や患者さんから見て分かりやすいようにしています。
採用のポイントは、流行に左右されないデザインで、ジップがついて着脱しやすい前開きだったことです。パンツのカラーも職員から要望が非常に多かった、紺に決めました。
大きな特徴の一つが、看護師が働きやすい環境づくりのために、日勤と夜勤のユニフォームを色分けしたことです。看護職員の働き方改革の一環として、ユニフォームを色分けする流れは近年、広がっています。
看護局長の小平さんは「日勤、夜勤がひと目で分かるので、残業時間の削減効果を期待しています」と説明します。勤務時間を終えたスタッフが残っていると目立つため「何が残っているの?引き継げるものがあったらもらうよ」と声をかけ合ったり、勤務時間が終わったスタッフには仕事を頼まないようにしたりと、色分けの効果があらわれているといいます。
このほか、新しいユニフォームは、伸縮性の良さやポケットが多く、仕事道具を入れやすいといった声が上がっています。
ライフスタイルに合わせて勤務時間も選べる
ユニフォーム以外にも、職員が働きやすい職場づくりに力を入れています。看護師はライフスタイルに合わせて、2交代と3交代のシフトのいずれかを選べるようにしています。
看護局長の小平さんは、「子育て中の看護師は勤務時間が短い3交代、遠方から通う看護師は2交代といったように、一人一人のライフスタイルに合った働き方を選ぶことができます」と話します。また、新入職員に対してはプリセプターシップを取りながら、職員全体で支援をしています。
そうした取り組みの成果があらわれ、市立青梅総合医療センターの看護師の勤続年数は12.2年と、他の病院と比べて長いほうです。年齢も20代から60代まで、幅広い年代の看護師が勤務しています。
男性の看護師の比率も高く、産科病棟以外はどの病棟も男性看護師を配属しており、新人男性看護師の良いロールモデルになっています。
職員一人一人の働き方や多様性を大切にしながら、地域に根差した長く働き続けられる病院づくりを進めています。
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